クラシック音楽ファンに贈る♪名曲案内♪
音による官能の世界〜浄められた夜
19世紀末に完成された、シェーンベルクの代表作「浄められた夜」ドイツの詩人デーメルの《女と世界》に感動して、それを弦楽六重奏曲にしました。

シェーンベルクは後に12音技法を使い始めて前衛的な難解な音楽に傾倒して行ったので、一般大衆の人気は受けられていませんが、年代的にはマーラー、リヒャルト・シュトラウス、シベリウスなどとはほぼ同じ世代で、彼らに比べればずっと前衛的な音楽を作曲していたことが分かります。

私は、ロマン派音楽が好きで、シェーンベルクはめったに聞きませんがこの「浄められた夜」だけは特に良く聴きます。19世紀末の退廃的な雰囲気と、むせるようなエロチシズムと浄化された精神の高まりが、曲全体を支配していて、今までの音楽にはない近代的なものを感じます。

浄められた夜・・・というのは煌々と輝く月夜のもと、二人の男女が林の中を歩みながら、女が過ちから愛のない男の子供を宿してしまったことを、愛する男に告白する。男は罪の意識で心の重みにしないでくれ、世界がどれだけ明るく輝いていることか。明るい月の光が互いの心を暖める。それはまた小さな子をも浄め、あなたはその子を私のために、私たちのものとして生むだろう・・・と答える。

簡単に訳すとこういう内容の詩ですが、詩から着想された二人の男女の対話と、二人の歩みを描写的に音楽化したものです。全曲は30分もある弦楽による交響詩になっています。

私が始めて聴いたのはカラヤン指揮ベルリンフィルの圧倒的な演奏でした。弦楽だけで演奏するのですが、ベルリン・フィルの弦楽器奏者たちがロマンティックでまた官能的な世界を作り上げており、すっかり陶酔してしまいました。これ以上ロマンティックな演奏はないでしょう。

シェーンベルク:浄夜
ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団 シェーンベルク カラヤン(ヘルベルト・フォン)
B00005FJ8V


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