クラシック音楽ファンに贈る♪名曲案内♪
シベリウス弦楽四重奏曲「親しき声」
今日はシベリウスの唯一の弦楽四重奏曲をご紹介します。副題に「親しき声」というタイトルが付されていますが、それは冒頭でヴァイオリンとチェロが、まるで親しげに優しく対話しているようなところからきています。

交響曲や交響詩で有名なシベリウスはもともとヴァイオリンを得意としていて、若い頃はソロ・ヴァイオリニストを目指していたのですが、極度のあがり症で断念したと言うことです。
弦楽四重奏曲は学生時代に習作として3曲を残していますが、この作品56はさすがヴァイオリンの名手だけあって弦楽の美しい響きが充満しています。

この四重奏曲は、初期の雄渾な交響曲の時代から内省的な4番へと移行する間で書かれた、シベリウスの作風の転機になった作品でもあります。弦楽だけの簡素な響きの中にも、シベリウス特有の冷気を含んだ鋭い楽想が幾重にも重なり、まるで小さい交響曲を聴いているような迫力があります。

交響曲などの管弦楽曲が外へ向かう、演説のような主張の塊のようなものだとすれば、弦楽四重奏曲は、誰にも見せない自分だけの心の中をしたためた「日記」のようなものだと思います。どの作曲家も室内楽を書くときは自己を赤裸々に表現しているように感じます。

私はまだ習作の3作品は聴いたことがありませんが、出来たら全曲聴いてみたいです。シベリウスの初期の作品には息の長いロマンティックな旋律が豊富で親しみやすいので、きっと想像以上に素晴らしい作品だと確信しています。


B000EMH80Yシベリウス、グリーグ:弦楽四重奏曲
エマーソン弦楽四重奏団
ユニバーサルクラシック 2006-04-26

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世界陸上大阪はため息ばかり・・・
世界陸上大阪大会は初日の男子マラソンで団体優勝をはたし、その後の期待が高まりましたが、いまのところ日本選手たちは期待はずれの”ため息”ばかりがでる展開です。

世界選手権第6日目の今日、注目の男子200メートル決勝はタイソン・ゲイ(米国)が19秒76の大会新で優勝し、史上3人目となる100メートルとの2冠を達成しました。

200メートルで20秒を切るということは、100メートルを9秒88のタイムで走ったということです。普通なら200メートル走りきれば顔面蒼白になり、ばったりグランドに倒れこむほど疲れ果てるのに、アメリカやアフリカの黒人選手たちは、けろっとして顔色ひとつ変えないし(黒いので分からないのかも)息も切れていないようなのです。

どこまで黒人選手は体力があるのかと、驚いてしまいます。日本人選手たちも精一杯がんばっているのですが、いかんせん基礎体力の差か、予選も突破できません。期待して見ている我々も、テレビのキャスターもアナウンサーも「あ〜あ〜」とため息の連続です。

あと入賞の希望があるのは女子マラソンだけになりそうですね。なんとか最後に表彰台を独占するほどの活躍を期待しています。


タイソン・ゲイ200メートル優勝


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シベリウス・イヤーの指揮者たち
今年は北欧の大作曲家、シベリウスの没後50年という記念イヤーなので、多くのCDが発売されています。

大手レーベルでは過去の録音をまとめて発売したり、または未発売の録音を発売したりで、例年になく賑わっています。

私は大のシベリウス・ファンなので以前より国内で発売されたレコード、CDの大部分は懐の許す限り購入して来ましたが、今年のラインナップは見事なものでお金がいくらあっても足らないくらいです。

と言うのは、海外盤が多く出ているからです。大手レーベルのはディヴィス、バルビローリ、ベルグルンド、ヤルヴィ、サラステ、など有名どころが出揃っていますが、海外のレーベルとなると有名、無名の指揮者の録音がどんどん発売されています。

フィンランドの新鋭、オラモ・サカリ、セーゲルスタム、ヴァンスカ、ミッコ・フランクなどまだ20代の指揮者も現れています。
特にフィンランドのレーベルである"ONDINE"や"FINLANDIA"ではシベリウスに限らず他の北欧の作曲家たちの素晴らしい音楽も録音しています。

私は時々、輸入専門店でそんなCDを見つけて買っていますが、知らない作曲家の作品でも、北国フィンランドの雰囲気をたっぷり持ったシベリウスに勝るとも劣らない音楽に感動しています。

今年はシベリウス・イヤーではからずも北欧の優れた作曲家とも出会え収穫の多い嬉しい年になりました。


B00005HI3Cシベリウス秘曲集:バレエの情景/序曲/他
クーシスト(ヤーッコ) クオピオ交響楽団 シベリウス
ワーナーミュージック・ジャパン 1999-06-09

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世界陸上大阪大会はじまる!
今朝起きたら既に男子マラソンが始まっていました。残暑厳しい中、42、125キロを走るなんて信じられないことですが、少しでも涼しい早朝に始まったのでしょうが、大阪では7時にはもう30度を超えていました。

過酷な耐久レースに勝利したのは、やはり南国アフリカ・ケニアの選手でした。そんな中、日本の3選手は5,6,7位と大健闘だったと思います。

滴り落ちる汗をものともせずに棄権せずに走り終えたことだけでも称賛に値するのに団体優勝したことは素晴らしいことでした。

今日から世界中のアスリートたちがそれこそ熱い戦いを繰り広げるのでテレビに釘付けの毎日になりそうです。

余談ですが、今回の大会の舞台となる「大阪長居競技場」は私も走ったことがあります。まだ競技場がこんなにきれいではなかった時代に高校ハーフ・マラソン大会がありました。全校生徒が耐寒訓練を兼ねて行うもので、順位はこだわらないのですが、それでもとても苦しかったのを憶えています。

思い出のこの競技場で世界の一流アスリート達が走っているのを見てとても懐かしかったです。まるで自分も走っているような気分になりました。

男子マラソン


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シベリウス:悲しきワルツ
今世紀最大の交響曲作家として有名なシベリウスは「劇音楽」の分野でも素晴らしい作品を残しています。

シベリウスの母国フィンランドは演劇が盛んで国民はオペラより演劇を好むので、シベリウスも多くの劇音楽を書いています。
その中でも最も有名なのはクオレマ<死>という戯曲のために書かれた「悲しきワルツ」ではないでしょうか。ワルツの形を借りて奏される音楽は、暗く抒情的で北欧のピンと張りつめた冷たい空気感さえ漂っています。

4分ほどの短い音楽ですが、ウィーンのワルツを想像するとあまりにも暗くさびしいワルツなので驚いてしまいます。それもそのはずですね、死に瀕した女性が耳にするワルツなのですから・・・。

CDやレコードではこの曲と交響詩「トゥネラの白鳥」という黄泉の国の暗く冷たい湖に浮かぶ白鳥の姿を描いた音楽と対になって収録されているものが多くあります。(トゥオネラとはフィンランドの神話の国カレワラにある黄泉の国のことです。)

「悲しきワルツ」と「トゥオネラの白鳥」の雰囲気は全く同じで暗く冷たい肌触りを持っています。そしてこれら2曲はシベリウスの作品中、最も人気があるものです。

勇壮なフィンランディアも音楽史に残る傑作ですが、シベリウスはやはりこのような内省的な静かな音楽の方がよほど魅力的だと思います。

シベリウス:管弦楽曲集
カラヤン(ヘルベルト・フォン) シベリウス ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
B00006ITX5


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詩人と農夫〜冬冬の夏休み
昨晩、あまりの暑さに眠れず、テレビで映画をみました。夜中の2時半から放送の「冬冬(トントン)の夏休み」という映画でした。
台湾の侯孝賢監督の初期の代表作で、私は何回も見てきましたが、冒頭の小学校の卒業式で「仰げば尊し」の合唱が聞こえてくるなり、映画に釘づけになり最後まで寝ずに見てしまいました。映画が終わったら4時半でした。

以前ブログでもご紹介しましたが、この映画は脚本家の子供時代のエピソードと実際の舞台を使ってのドキュメンタリー・タッチの映画なのです。
母親が病気入院のために田舎のおじいさんの家で、ひと夏を過ごさなくてはならなくなった、幼い兄と妹の生活の一こまを淡々と描いた作品でしたが、田舎の子供たちとの交流や大人の醜い犯罪を目撃したり、精神に障害を持つ女性などが登場し、美しく純真な子供時代に光と影を落とし、いやが上でも成長していくという様が、冷徹に、また優しく描かれていました。

この映画の中で唯一、流れる音楽は冬冬のおじいさんがゼンマイ式蓄音機で鳴らす、スッペ作曲の「詩人と農夫」という音楽でした。田舎の小さな診療所の医者であるおじいさんがレコードに針を落として音楽が鳴ったとたん、やがて場面は田舎の田園風景に変り、音楽が朗々と鳴り渡るのでした。SPレコードの貧弱な音の音楽がこれほど心に染みてくるとは、驚くべき演出の妙味だと思いました。

今までスッペの「詩人と農夫」の音楽がこれほど心を揺さぶることはありませんでした。懐かしい風景とともに過ぎ去った自分の子供時代も甦ってくるようななんともいえない不思議な感覚が胸をいっぱいにしたのです。

この映画では効果音楽を一切使用しておらず、レールをきしめて走る列車の音、川のせせらぎ、鳥の声、子供たちの歓声など自然の音で構成されているところも、見るものをリアルな体験へと誘うのでしょう。

ただ、最後のタイトルロールでは日本の唱歌「赤とんぼ」が使用されていたのは、台湾が日本時代の影を未だに背負っていると言う証明だったのでしょうか。・・・(おじいさんの診療所は日本時代の木造建築のままでした。)

とにかく何度見ても、懐かしく心ときめく映画で私の大好きな作品です。

B00005FX27冬冬(トントン)の夏休み
ワン・チークァン グー・ジュン ヤン・リーイン
パイオニアLDC 2000-05-26

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軽騎兵〜スッペ序曲集
モントリオール交響楽団 スッペ デュトワ(シャルル)
B00005FLP1





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青春の音楽〜イタリア交響曲
人生の最も美しく輝く時代、それが青春時代です。美しくもはかなく切ない想いを含んだ人生で最も貴重な時間です。

私にとって、こんな青春を感じさせる美しい曲があります。それはメンデルスゾーンの交響曲第4番「イタリア」です。21歳の若さで書き上げただけでなく初めて訪れたイタリアの印象を歌い上げた、それこそ青春時代真っ只中の音楽なのです。

アルプスを越えて南欧の輝かしい太陽を浴びた作曲家の押さえ切れない感情のほとばしりを感じる第1楽章からして、この音楽を聴くものは体中に生きる喜びが漲ります。

民謡風の親しみやすいメロディの第2楽章や、古風なメヌエットの優雅な第3楽章を経て、ナポリ地方の「タランチェラ」舞踊の熱狂で終わる第4楽章は、過ぎ行く青春時代を惜しむかのように、ふと懐かしく第1楽章の旋律が回想され全曲が締めくくられます。

この音楽を初めて聴いた高校生の頃、〜世の中に、こんなに美しい音楽があったのか!!〜と身も心も打ち震えるほど感動したのを思い出します。その後スコットランド交響曲やフィンガルの洞窟などの音楽を聴くにつれて、メンデルスゾーンの虜になってしまいました。

メンデルスゾーンを聴き続けて数十年たった今でも、この音楽を聴くたびに過ぎ去った自分の青春時代を思い出すようで、甘酸っぱい思いでいっぱいになります。


メンデルスゾーンが指揮者をしていた
ゲヴァントハウス管弦楽団の名演奏!
B00005HID2メンデルスゾーン : 交響曲第3番「スコットランド」&第4番「イタリア」
ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団 メンデルスゾーン マズア(クルト)
ワーナーミュージック・ジャパン 2000-06-21

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久しぶりのクレンペラーに感動
最近クレンペラーのベートーベン交響曲、協奏曲、序曲全集の9枚セットCDを買いました。(日本盤は残念ながら出ていません)レコードでは、すでに持っていましたが、何しろ古いものなので、キズだらけだし、プレーヤー、アンプを押入れから出すのが面倒なので長い間聴いていませんでした。

クレンペラー

久しぶりに聴いてみて、改めて指揮者クレンペラーの風格の大きさを感じる素晴らしいものでした。悠揚迫らぬスローテンポから紡ぎだされるベートーベンの格調の高さはどうでしょう。
現在では、このように厳しくまた緊張感のある演奏する指揮者は少なくなりました。

クレンペラーはテンポは遅いのですが、不思議に決して重くならないリズムが、演奏をしっかりと支えています。それに昔ながらのヴァイオリンの両翼配置からくる、左右の音の掛け合いが音楽に広がりをあたえて思いがけない爽快感さえあります。
左から聞こえる第1ヴァイオリンの呼びかけに対して右から答える、第2バイオリンの美しさは他の演奏では味わえないものです。

また、25歳の若手だったバレンボイムをソリストとして起用したピアノ協奏曲全集も、クレンペラー流の格調高い演奏でした。若きバレンボイムも指揮者に敬意をはらって真摯に演奏している様が目に見えるようです。

9枚組のセットで、気の向いた曲を順次聴いていますが、クレンペラーの偉大さに改めて感銘しています。録音も協奏曲は67年ですが、交響曲は1955年のもあり、今から52年も前のものなのに現在でも充分に水準に達しているほど素晴らしいものでした。EMIレコード社の録音技術の高さは驚異的です。

全曲おすすめですが、交響曲第2番と4番は人気もあまりないのですが、クレンペラーで聴くと運命や英雄交響曲をしのぐほどの巨大な迫力のある交響曲に仕上がっています。私はクレンペラーではこの2曲のほかには8番が最も好きです。

最近の短小軽薄なベートーベンに慣らされた耳で聴くと、多分驚かれることでしょう。

B00004YA0SBeethoven: The Complete Symphonies and Piano Concertos
Hans Hotter Ludwig van Beethoven Otto Klemperer
EMI 2000-11-07

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