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弦楽四重奏曲「ひばり」〜ハイドン
交響曲が作曲家にとっての晴れの舞台で発表する、よそ行きの姿だとすると、弦楽四重奏曲は個人的な思索の中における魂の告白なのかもしれません。

一切の虚構を排した、簡潔な形式と楽器編成で、よりその作曲家の個性が現れてきます。そういう点では弦楽四重奏曲というのは音楽家にとっては私小説のようなものではないでしょうか。ヴァイオリン属の4つの楽器のみで構成された四重奏曲には音楽のエッセンスが凝縮され、ひとつの小宇宙を形成しているようですね。

ところでチェンバロなしの弦楽四重奏曲はハイドンがその誕生と発展に決定的な役割を果たしました
1790年に作曲された第67番「ひばり」は無駄のない構成の中にも、美しいメロディが大らかに歌い上げられて傑作のひとつに上げられています。第1楽章の第1主題をはじめ、ひばりのさえずりを連想されるところから来た愛称で、ハイドン本人の命名ではありません。

ハイドンの四重奏曲はモーツァルトにも大きな影響を与え、モーツァルト晩年の6曲のハイドンに捧げられた「ハイドン・セット」はすでにハイドンを超える古典派の最高傑作となったのです。
その後、今度はモーツァルト刺激されたハイドンが発表した第76番以降の6曲は、最後期の交響曲にも匹敵する名作群となりました。
76番「五度」77番「皇帝」78番「日の出」79番「ラールゴ」と愛称がついています。これらがどれほど人々に愛されてきたかという証明でしょう。

このように18世紀末には完成された四重奏曲は、やがてベートーベンに受け継がれより一層の発展を見るのです。


ハイドン:弦楽四重奏曲第17番&第67番&76番&第77番
イタリア弦楽四重奏団 ハイドン
B0009N2VZA

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